皆さん、パスポートは有効期限ぎりぎりまで使えると思っていませんか?意外と見落としがちなのがパスポートの有効期限。実は国によってパスポートの残存有効期間が定められている場合があります。せっかく長期休暇を取って、飛行機もホテルも予約して、ワクワクしながら空港に着いても、万が一パスポートの残存有効期間が足りなければ、渡航先の国に入国することはできません。唯一の解決策は、パスポートを再発行すること、ただそれだけです。楽しい旅のはじまりを絶望に変えたくない、残存有効期間ってどうやって調べればいいの?、そんな悩みを少しでも解決できればと思います。この記事では、パスポートの残存有効期間の注意点、国ごとの残存有効期間の調べ方などを詳しく解説します。ぜひ参考にしてください!
目次
パスポートの残存有効期間ってなんのこと?
パスポートの残存有効期間とは、パスポートの有効期間満了日までに残っている期間のことで、顔写真ページの「有効期間満了日 / Date of expiry」という項目に記載されています。海外旅行の計画を立てるときは、忘れずに渡航先の国が定める残存有効期間を確認しましょう。国によっては、入国時やビザの申請時に、パスポートに一定以上の有効期間が残っていることが条件とされている場合があります。残存有効期間が不足していると、渡航をあきらめるほかありません。外務省からも注意喚起の文章が出されています。
各国がパスポートに求める残存有効期間を知る方法
必要な残存有効期間を正確に知る方法は、日本にあるその国の大使館または領事館に確認することです。とはいえ、どこを、どうやって確認すればよいかは難しい場合があるのも事実。ANAやJALのサイトでも調べることができるため、航空会社のHPを活用するのもひとつの手です。ただし、国際政治情勢や内政事情等により予告なしに突然変更される場合があるため必ず最新の情報を確認するようにしましょう。
- sherpa(シェルパ) - ANAからアクセスできる外部サービス
- ビザ・パスポート情報 - JAL公式HP
sherpaは200以上の国の渡航要件が集約されたサイトです。ユーザー登録することで最新情報の通知を受けられるなど便利なサイトである一方で、残存有効期間の正確性に関しては個人的には今一つかなという印象です。近場の旅行先として人気の韓国では入国時に3か月以上、台湾では滞在予定日数以上(帰国時まで有効)であることが求められていますが、sherpaでは入国時に有効なパスポートが必要としか表示されません。もちろん正確な情報が提供されている場合もあります。今後の正確性向上にぜひ期待したいですね!
※2024年12月22日時点の情報です。
欧州のルール~シェンゲン協定と残存有効期間の話
欧州にはシェンゲン協定(Schengen Agreement)というものが存在します。これは加盟国域内での出入国管理を撤廃するもので、シェンゲン領域内であれば、原則出入国審査なしで自由に各国間を行き来することができます。シェンゲン領域内においては、シェンゲン領域国からの出国予定日から残存有効期間が3か月以上あり、かつ10年以内に発行されたパスポートであることが求められています。この"出国予定日から3か月以上"という箇所が非常に重要になりますので注意しましょう!
残存有効期間が不足しているとどうなる?
オンラインまたは空港のカウンターでチェックインしようとした際、もし渡航先の国で必要とされる残存有効期間が不足していることが判明した場合、日本を出国することはできません。どれだけあがいても航空会社のスタッフにはどうすることもできないので諦めるしかありません。万が一、出発時のグランドスタッフのミスで日本を出国できたとしても、INAD(Inadmissible Passenger)として日本に強制送還されてしまいます。当然パスポートの有効性をきちんと確認しなかった航空会社の責任ではありますが、不足しているのを分かっていて乗るなんてことはくれぐれもないようにしましょう。
残存有効期間の不足で旅を台無しにしないためにできるたった一つのこと
せっかくの楽しい海外旅行を台無しにしないためにも、渡航先が決まったら真っ先にパスポートの残存有効期間を確認することをおすすめします!パスポートの再発行をするのにも申請してから受取りまでに土日・祝日を除いて最短でも約1週間はかかってしまいます。
参照:"旅券(パスポート)の変更について" - 外務省 2024年12月20日
2025年3月24日の申請分から日本のパスポートが新しくなります。パスポートの偽造防止対策強化が目的で顔写真ページがプラスチック基材となり、レーザーで印字・印画されるようになります。マイナポータルからオンライン申請すれば窓口申請よりも手数料が400円安く、戸籍謄本の提出も必要なくなります。ただし、新しいパスポートは国立印刷局で作成、配送されるため日本国内では申請から交付まで"2週間程度"要するようになり、これまでよりも申請から交付まで時間がかかるようになります。
パスポートは残存有効期間が1年未満になると更新の申請ができるようになるため、長期休暇やハネムーンなど大事な海外旅行を計画する際は、前もって申請することをおすすめします!
まとめ
今回は、パスポートの残存有効期間の注意点、国ごとの残存有効期間の調べ方などについてお話しました。私の知人は久しぶりの海外旅行をとても楽しみにしていたのに、残存有効期間が足りずにすべての予定がキャンセルになってしまい、旅行に行けないだけでなく予約したホテル代のキャンセル料まで取られ、さんざんな目にあっていました。意外と見落としてしまうからこそ、パスポートの残存有効期間をしっかり確認して、楽しい海外旅行を満喫するためにも、ぜひ参考にしてください!